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ロックの部屋

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TELEVISION

テレヴィジョン『MARQUEE MOON』~パンク度★★~

テレヴィジョンの名盤『MARQUEE MOON』も最近リマスターされて、紙ジャケットで発売されているという事を知りました。

私も1977年当時良く聴いていたアルバムでした。1977年当時はニューヨークパンクのロックシーンが面白かったそんな記憶があります。パティ・スミスやラモーンズ、トーキング・ヘッズにブロンディなどですね。

テレヴィジョンもスタイルとしてはパンクなんだろうけど、イギリスのパンクとは違って政治色や国の退廃みたいなものは感じなくて、あくまでアンダーグラウンドシーンとしてのパンク、カレッジバンドなのかな。街のインテリ不良共がやりたい音楽をしている、文化としてのパンク。

『MARQUEE MOON』は当然アナログ盤を聴いていたのですが、今聴いても音の切れ味は凄い。鮮明なツインギターとトム・ヴァーレインの風邪でもひいているかのような鼻にかかった声が良いです。

ツインギターというと、掛け合いギターなのかというとそうではなくてテレヴィジョンの場合は、トム・ヴァーレインとリチャード・ロイドの二人のギターリストが、それぞれのパートを入れ替わり立ち替わりクロスさせてリードとリズムで分け合って演奏している。そのあたりのアンサンブルが素晴らしくて知的な印象を受けます。ギターリストが二人揃えば絶対「マーキー・ムーン」を演奏したくなってしまうそんな曲だと思う。

ことギターに関する限りはリマスターする必要もないと思われるのだけど、リマスター化されてリズム隊の厚みが増しているという噂。確かにアナログ盤ではギターの尖鋭度に隠れてドラムスが弱々しい感じは受ける。となると、さらに強力かつ強烈な「マーキー・ムーン」になっているのだろうな。これは楽しみです。

セカンドの『アドベンチャー』は私は持っていないのでとりあえずこちらを買ってみようと思う。『MARQUEE MOON』よりはポップな曲が多くなっているみたいだし……

ギターバンドといっても、イギリスのバンドと違ってギターポップにはならないところは、ニューヨーク。空間再現とか倍音とかふくよかさとかいった曖昧さやファジーなところがあまりないところが今も共通している。【ストロークス】なんかも伝統的に受け継いでいると思うよ。


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